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弊社、最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、市場のけん引役が半導体以外にも広がっている理由と、目先のボラティリティにもかかわらず投資家がどこに投資機会を見いだせるのかについて解説します。
このエピソードを英語で聴く。 (https://mgstnly.lnk.to/tqSDUqRS)
トランスクリプト
「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。
本日のエピソードでは、弊社最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、最近の市場のボラティリティが道理にかなっている理由について説明します。
このエピソードは7月22日にニューヨークにて収録されたものです。
英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。
相場の広がりを捉える取引が戻ってきており、その勢いは増しています。弊社は先週、この見方を示しました。重要なのは、この相場の広がりが今後も続く可能性が高い明確な理由があるという点です。市場の中でも特に資金が集中していた分野の一つである半導体が、モメンタムを失っているのです。
これまでもお話ししてきたように、これはAIサイクルが終わったという判断ではありません。ただ、株価は成長率の変化に反応するものであり、期待が高まりすぎて、もはや上振れ余地を見込めない水準に達することがよくあります。
業績修正は行き過ぎた水準に達する傾向があり、その後、資金は、ファンダメンタルズは改善しているものの投資家のポジションがまだ軽い、次の投資先を探し始めます。これは、貴金属やエネルギー株など、今年前半に他の主導的なグループで起きたことと何ら変わりません。
思い出していただきたいのですが、弊社が最初に相場の広がりの見立てを示したのは、11月の見通しの中ででした。弊社の見方では、2025年4月に循環的な景気後退が終わった後、経済は新たな拡大局面に入っていました。市場はこの流れを織り込み始めていましたが、イラン紛争によってその動きが中断されました。原油価格が上昇し、FRBに対する期待がよりタカ派的な方向に変化する中で、投資家はAI関連取引、特に半導体に再び集中しました。
6月に、私はこうした業績修正がピークに近づいている可能性が高いと指摘しました。ハイパースケール企業の株価が出遅れ始めたことが、最初の兆しでした。半導体は最終的にハイパースケーラーの支出に依存しているため、こうした乖離は通常、長くは続きません。これは設備投資の拡大が終わるという意味ではありません。ただし、支出する側は、キャッシュフロー低下に対する市場の懸念に対応するため、やみくもな熱狂から、より規律ある局面へ移行しつつあるのかもしれません。
弊社はこれまでにも、このパターンを見てきました。ChatGPTが登場して以降、ハイパースケーラー株と半導体株の間で、このような強弱の行き来が3回起きています。今回は4回目の調整であり、その間はハイパースケーラー株が半導体株をアウトパフォームする可能性があります。数週間前から、ハイパースケーラーは半導体を30%近くアウトパフォームしています。
もう一つの結果として、主要株価指数は目先、下落して推移する可能性があります。投資家が殺到している大型株の主導グループが巻き戻される局面では、その下で市場の内容が改善していても、指数は不安定に見えることがあります。
ここが重要な違いです。指数は苦戦するかもしれませんが、相場の広がりはなお機能し得ます。S&P500が年末までに8000へと向かう前に、今後1カ月の間に一時7000まで下落しても驚くべきではありません。この弱さを利用して、株式ポジションを積み増す局面と考えています。
弊社は引き続き、一般消費財、運輸、バイオテクノロジーを選好しています。
一般消費財は、相場の広がりという見方を表す、比較的分かりやすい投資対象の一つであり続けています。家計の支出シェアはサービスから財へ戻りつつあり、財の価格設定は改善し、業績修正も強まっています。運輸は、輸送量が安定し、価格設定が改善する中で、業績修正の改善が続いています。バイオテクノロジーは、金利低下の恩恵を受けやすい分野の中でもより魅力的なものの一つです。特に、私が考えるように政策期待がタカ派的すぎるのであれば、なおさらです。
最後の点に関連して、FRBを巡る環境は重要です。6月のFOMC会合では、フォワードガイダンスは限定的になり、インフレの道筋が政策を左右することが示されました。先週発表されたインフレ指標が予想を下回ったことで、FRBは利上げではなく据え置きを続けられるはずです。この見方を債券市場が完全に織り込むには、さらにいくつかのデータが必要かもしれません。
結論として、相場の広がりは進み始めていますが、混み合ったモメンタム取引の巻き戻しと同時に起きているため、心地よく感じられないかもしれません。そして、その巻き戻しのプロセスはまだ終わっていない可能性があります。市場の主導権が移り変わる時には、通常このような展開になります。
春のように、出だしは波乱含みでも、最終的には落ち着いた展開になることが多いでしょう。
最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。
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