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  公式動画&関連する動画 [データセンターを巡る政治的攻防]

政治的な反発が強まっているにもかかわらず、データセンターへの投資は減速していません。アリアナ・サルバトーレが、供給面の制約がむしろAI関連の設備投資を加速させる可能性がある理由を説明します。 このエピソードを英語で聴く。 (https://mgstnly.lnk.to/bjifroRS) トランスクリプト  市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。 本日のエピソードでは、弊社米国公共政策リサーチ責任者のアリアナ・サルバトーレが、政治的な反発が一部で強まっているにもかかわらず、弊社がAI関連の設備投資は引き続き堅調になると見ている理由についてお話しします。 このエピソードは7月23日にニューヨークにて収録されたものです。 英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。 データセンターへの反発は、弊社が以前から追ってきたテーマですが、これが一段と大きくなっていることは、リスナーの皆さんにとって驚きではないでしょう。ただ、2026年に入ってから、その動きは大きく加速しています。弊社が追跡しているデータによると、2025年には推定1,560億ドル相当のプロジェクトが中止または延期されました。そして今年は第1四半期だけで、ほぼ同じ規模に達しています。 反対の声は、いくつかの方面から上がっています。 地域社会からは、電気料金の上昇、水利用に関する環境負荷、大規模建設が地域の生活の質に及ぼす影響について懸念が示されています。一方で、こうした反発は超党派の議員からも出ています。民主党、共和党双方の議員が所属する州議会では、この種の政策が進められています。 同時に、弊社は今年だけでAI関連の設備投資が1兆ドル弱に達すると予想しており、これはマクロ経済の成長見通しにおいて、ますます重要な要素になっていると考えています。 では、この一見矛盾する状況を、どのように整理すればよいのでしょうか。 第一に、そして最も重要な点として、弊社はこれを需要側のリスクというより、主に供給側のリスクだと見ています。こうした反発によって、コンピューティング需要の予測が大きく引き下げられるとは考えていません。むしろ、許認可の遅れ、送電網への接続制約、地域社会からの反対といった要因を通じて、その需要と、業界が新たな供給能力を稼働させる力とのギャップが拡大する可能性があります。 こうした政治的環境やインフラ環境がより難しくなっているにもかかわらず、ブライアン・ノワック率いる弊社のインターネット・チームは、AI関連の設備投資について引き続き前向きな見方を維持しています。ネオクラウド・プロバイダーを含むAI関連設備投資全体について、弊社のより広範なテーマ別推計は2026年におよそ8,700億ドルとなっており、ここからさらに上振れするリスクもあると見ています。 では、データセンター建設を取り巻く環境が厳しさを増す中で、なぜ投資はなお増えているのでしょうか。理由はいくつかあります。 第一に、AIエコシステムでは依然としてコンピューティング能力が不足しています。投資の緊急性は低下していません。実際、2028年の大統領選挙を前に社会的な反対や政治的不確実性が高まることで、ハイパースケーラーがプロジェクトを前倒しで開始する動きが促されている可能性があります。これは、弊社のクレジット・ストラテジストが、ここで想定し得るシナリオとして示しているものです。政治リスクや実行リスクがさらに大きくなる前に、需要を前倒しするということです。 第二に、データセンター建設にかかる期間が長期化しています。着工から稼働開始まで、現在ではプロジェクトに3年、あるいはそれ以上かかることもあります。そのため、政治的な反発が強くても、企業には将来の供給能力をかなり早い段階から開発し始める強い動機があります。 そして第三に、基調的な需要のシグナルは鈍化していません。弊社のアナリストがコンピューティング需要の重要な代替指標と見ている世界の週間トークン利用量は、1月初め以降増加しています。今年を通じて上昇しており、現在も増え続けています。 つまり、要するに反発は現実のものですが、それはデータセンターの建設拡大を止めるというより、その進め方を変えているように見えます。 そのため、弊社の基本シナリオは、条件付きで建設拡大が続くというものです。プロジェクトはより厳しい審査を受ける可能性が高く、遅延は長期化し、環境への影響や地域社会への便益に関する要件も増えると考えています。 しかし最終的には、それでもプロジェクトは完了にこぎ着けると弊社は見ています。その結果、コストが上昇する可能性があり、開発期間が長くなる可能性があり、また既存の最大規模のデータセンター市場から離れた地域へ、プロジェクトがより広く分散する可能性もあります。 また、オンサイト発電やビハインド・ザ・メーター型の発電への移行が加速する可能性もあります。事業者が長期化する送電網接続プロセスへの依存を減らす方法を模索する中で、燃料電池、タービン、エネルギー貯蔵の重要性は一段と高まっています。そして、こうしたソリューションを前面に打ち出せる企業にとっては、これが追い風となる可能性があります。 一方、弊社の米国株式戦略チームは、今後数カ月について、半導体よりもハイパースケーラーを相対的に選好する見方を維持しています。昨日、弊社の最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストであるマイク・ウィルソンが説明したように、これは、設備投資規律に市場が再び注目していることを、ハイパースケーラーが織り込み始めた初期段階にあると、同チームが見ているためです。 以上を総合すると、データセンターに対する反発の高まりは、AIインフラ建設のペース、コスト、地理的分布にとって、正真正銘のリスクを意味していると弊社は見ています。 ただし繰り返しになりますが、これは需要だけの話ではなく、供給の話でもあります。そして、やや逆説的ではありますが、こうした制約によって生じる希少性と不確実性は、設備投資を減らすのではなく、むしろ前倒しさせる結果になる可能性があります。 最後までお聴きいただきありがとうございました。今回も「市場の風を読む」Thoughts on the Market 、お楽しみいただけたでしょうか?もしよろしければ、この番組について、ご友人や同僚の皆さんにもシェアいただけますと幸いです。
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